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2023年11月の日記

更新日:2023年12月11日

11月の展示の思い出


展示中小学校からの友人が子どもを連れて来てくれた。

2歳と5歳の男の子、1年以上ぶりに会うが、「チムチム!」と読んでくれた。


子どもと一緒に絵を描いたり作品を鑑賞するが、両者は全然違うなと感じる。

鑑賞は、見ることは興味と結びつかなければ、過ぎゆく風景になってしまい、目に留まらず過ぎてしまう。だからといって、その絵が良い悪いというわけではない。また、同じ作品見ていても、絵モチーフに興味を持ち植物の話しをしたりすること、色から好みの色の話をすること、絵を描くということ自体の話しをすること、色々である。まあ大人もそうであるが、子どもは遠慮がなく、興味がなければスーと走り抜けてしまうので、素直な感想を行動からもらえる。


私の絵をみて、「まんたろ〜」と2歳の子が言ってくれた。朝ドラの牧野萬太郎(牧野富太郎博士)の事を思い出して伝えてくれた。

色んな年代の人と絵を通じた会話が出来た嬉しい展示だったなと思う



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11月の展示


かわかみ画廊での今年の展示は、陶器や磁器の作家の中尾雅昭さんとの二人展でした。

今年でかわかみ画廊での展示が最後ということで、昨年末、いつもと違った見せ方をとうことで画廊の川上さんからお話しを頂き、一緒に展示をしてみたい作家さんのリクエストとして、中尾さんのお名前を上げさせて頂いた。


中尾さんは、7、8年前にかわかみ画廊で個展をされた時に初めてお会いし、クリスマスのグループ展でご一緒し、ステキな器達は、我が家でも何枚か使わせて頂いていて、ほっこりするシロクマの花器も我が家の玄関にいてくれている。

決して派手でなく、でも遊び心があり、手に馴染む器の在り方と、自分が目指したい絵の在り方のどこか共通するものがあるのではと思った。

実際に展示の企画が確定となり、いつもの個展やグループ展とは少し違う考えが出てきた。

そっと〝器と繋がりを持った作品〟を忍ばせたいと思い、

まず、案内状にしたのは実日記シリーズの山椒を描いた作品。次に、葉日記シリーズのハートの葉はムカゴの葉っぱ、《春のふきよせ》にはフキやタンポポ。そして、《夜》は、夕暮れ暖かい食卓が待ってくれているような家を描いた。


散歩をすると、良い色や形に目がいくのはもちろんだが、食べられる植物にも目がいってしまう。そして、採ってアトリエの小さな花壇に移植し、楽しんでいるのがこの頃の楽しみ。

その延長線と今回の二人展という企画が、今回(今年)の制作に繋がっている。


展示をしてみて、器は配置で良いリズムを作るのが大切であったり、色合わせで絵と器をまとめたりと、色々と考えることがあり、画廊の川上さんの配置感覚のお話しを伺うのが楽しい作業だった。でも色形以上の共通点が作品の中にありその雰囲気が展示全体に漂っていたように思う。


私が散歩をして出会う風景とそして描く工程、中尾さんが自然豊かなアトリエで形造り釉薬で緻密に色追い求める工程には、共通点が多くあったのだと思う。

今回の展示中、慌ただしい中ではあったが、中尾さんの制作の様子を伺え、「長く活躍する中で一つの事を極める事も大事かもしれないけれど、どんどんやりたい事が増えていってしまう」とおっしゃっているのが印象的だった。


ここでの事をバネに、より一層精進したいと強く思う。



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