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2024年10月の日記

更新日:2024年10月10日


10月のこと


授業で学生に混ざって金箔実習をする

せっかくなら今年は葉日記で制作しようかと思ったが

古典技法の認識を新たにしたく、テンペラ絵具で模写をすることに

フランジェリコの受胎告知の天使を良い顔をしてるからという理由で選んだ

実際には、フレスコ画で描かれている作品のため模写ではないが

黄金背景と描画部分のレイアウトを自分なりに組んでみることに


授業では、下地は水性と油性のミックスされたエマルション地

箔の貼り方は日本画の方法と色々な方法が組み合わさっている

今回のやり方でテンペラ絵具で制作するのは初めての事

どうなるか、、、


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10月のある日


ギャラリー巡りの途中神保町の古本街へ

浪人の頃から時々立ち寄る神保町の「源喜堂」は、絵画書の専門の古本屋


いつも特に目的の本があるわけではないが

背表紙を見渡し目が止まることで、

今の自分が見たいもの知りたいもの知らないといけないと思ってることが

浮き彫りになる気がする

今回は水彩画の歴史と高山植物図鑑を購入

ペラペラめくり、何かに出会えると良いなと思いつつ




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10月4日


都美館の田中一村展へ


一村を認識したのは、15年ほど前に地方美術館での展示でだった

当時は今ほど注目されていなく人もまばらで

私自身、予備知識なく一村の作品を見ていた

作品の力強さに驚き

私も自然の風景を力強く描きたいと思っていたため

絵具の表情や、図像の強さに見入った

それから時折ある展示に行ける時は足を運んでいる


都美館の展示は平日というのに凄い熱気だった

人混みにも驚いたが、充実の作品数に驚き

5、6歳の時に描いた日本画、栃木で過ごした10代の頃の作品

藝大入学近辺、南画時代、独自の作風になって行った時代、奄美の時代

一村の生涯がわかる展示だった

最近見つかった作品数や初の美術館展示の作品達など

研究が進んでいるということがわかった

一村の独特な構図が南画や山水画を学ぶ中で培われたこと

モチーフの緻密な描写はしつこいまでに何枚も同じ植物を描く姿勢など

作品を通して人となりを感じることができた


最後の奄美の時代の作品を一堂に介した部屋の雰囲気

南国の暑さや一村の気迫なのか、息が詰まるくらいの空気感

いくらみてもわからない感覚を奄美に探しつつ

奄美でこの作品をまたみたいと思った

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